心理教育相談について
子どもの発達や学習、不登校、進級進学など、ご家庭や学校生活に関する問題について、専門のカウンセラーによる相談を行っています。
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発達障害・不登校支援
2012年に文部科学省から、通常学級の6.5%の児童がLD・ADHD・アスペルガー症候群・高機能自閉症等の発達障害を持っているということが報告されました。1クラスに2~3人は発達障害の児童・生徒がいるということになりますが、彼らは「読み、書き」が苦手であったり、「なまけてる」と誤解されたり、「ヘンなヤツ」と思われいじめの対象になったり、不登校になったりと、学校生活や日常生活で苦労している子どもが多いのが事実です。
私たちは、軽度発達障害の子どもたちへの理解と援助を求めると共に、教育的支援をめざしています。
あなたの周りやあなたのお子さんでこんなことはありませんか?
以上の状態の数項目が該当し、それが6ヶ月以上続いている。
同級生の子どもたちやその親、学校側に協力と手助けがあれば、このような状態の子どもたちでも通常学級で楽しく勉強できるのです。 どうか理解してください。子どもたちは、本当にしたくてこういう行動をとっているのではないのです。
特別支援教育とは
特別支援教育の理念「文部科学省 特別支援教育の推進について(通知)」
特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものである。
また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。
さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている。
発達障害ってなに?
すべての子どもたちはいろいろな可能性と個性をともに持って生まれてきます。
発達障害というのは、そうした生まれながらの可能性や個性のあり方の1つだと私たちは考えています。
それらは、基本的に脳の機能的な問題が原因で生じているものです。
障害という言葉は、成長の中で「困ること」が生じる場合につけ加える言葉です。
従って、その人の置かれた場所で「困ること」が全く生じないとしたら、リスクとしては何らかの障害になりうる問題があったとしても、障害ととらえる必要はありません。
人々が発達障害の人たちのことを正しく理解し、その人が「困ること」をしっかり把握できることで、よりよく発達障害の人が生きていけることになります。
そのように、他者のことを考えられる世の中は、すべての人にとってもよりよい世の中になるだろうと信じます。
発達障害の代表的なものとして、知的障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、限局性学習障害などがあります。
発達障害といっても状態像は多様です。
また、同じ診断名でも、子どもの個性や、発達の状況や年齢、置かれた環境などによって目に見える症状は異なります。
さらに、発達障害があっても、その人ごとの人柄があります。
障害があるということでひとくくりにするのは間違いでしょう。
一人一人のことをしっかり理解しようとすることが大切です。
特に、自閉症を中核とする自閉症スペクトラムとも呼ばれる広汎性発達障害等の場合、その半数ほどは知的障害をもちません。
そうした高機能では今まで一般的にとらえられていた障害というイメージとは一見異なるように見えます。
しかし、幼少時からの一貫した指導がないと二次的な問題が大きくなり、知的な能力は高くとも社会適応は難しくなることがあります。
発達障害の人たちの場合、問題となるリスクを減らしていく意味でも、彼らのよりよい人生を確かなものにする意味でも、早期からの専門的な療育や発達支援が必要です。
限局性学習症/限局性学習障害(LD)とは
LDとは、基本的には、全般的な知的発達に遅れはないが、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」などの特定の能力の習得と使用に著しい困難を示す、様々な障害を指すものである。
LDは、その背景として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、その障害に起因する学習上の特異な困難は、主として学齢期に顕在化するが、学齢期を過ぎるまで明らかにならないこともある。
LDは、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの状態や、家庭・学校・地域社会などの環境的要因が直接の原因となるものではないが、そうした状態や要因とともに生じる可能性はある。
また、行動の自己調整、対人関係などにおける問題がLDに伴う形で現れることもある。
※「学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査研究協力者会議(文科省)」による定義
注意欠如・多動性/注意欠如・多動性障害(ADHD)とは
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
※「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)(文科省)」による定義
自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)とは
ASDは、自閉症やアスペルガー症候群、特定不能な広汎性発達障害などが統合されてできた診断名です。
主な特徴として、①社会的コミュニケーション及び対人関係の困難さ、②限定された行動、思考、興味、反復行動などがあり、感覚に関する過敏性や鈍感性を伴うこともあります。
近年では、早ければ1歳半の乳幼児健康診査でその可能性を指摘されることがあります。
※「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)(文科省)」による定義
診断基準について
2013年にDSMが5に改定され、それにともなって子どもの病名を「障害」から「症」に変更されました。診断に伴う親子のショックを和らげたり、「障害」という表現で、症状が固定してしまい改善しないと思われたりすることに対する配慮として変更されました。
<主な変更>
自閉性障害、広汎性発達障害→自閉スペクトラム症
注意欠陥多動性障害→注意欠如・多動症
言語障害→言語症
学習障害→限局性学習症
「診断基準」DSM-5(アメリカ精神医学会診断基準)
DSMとは、アメリカ精神医学会が出版している最も世界的に有名で権威のある精神疾患の診断基準・診断分類です。正式名称は「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」といい、その頭文字を略してDSMと呼びます。
アメリカ精神医学会は1952年にDSMの第1版を出版し、その後、改訂を重ねて、2013年(日本語版は2014年)に第5版『DSM-5』を出版しました。
DSMの第1版は第二次世界大戦中に徴兵検査のために生まれたそうですが、1980年に出た第3版以降、世界的に有名な 診断基準となりました。その後1987年に第3版改訂版(DSM-Ⅲ-R)、1994年に第4版、2013年に第5版が発表され、今に至ります。
DSM(Ⅲ以降)の大きな特徴は、「操作主義」と言われるものです。つまり、診断する人の主観によって診断が左右されるのではなく、誰が診断しても同じ診断名に至る、客観的な診断基準だということです。
また、もう一つ大きな特徴は、分類にあたっては病気の原因を問わないということです。つまり、病気の原因が何かということはとりあえず考えず、表面にあらわれた症状だけを見て、分類しているということです。
このため、DSM-5には「神経症」という言葉は出てきません。「神経症」と言う言葉は病気の原因を想定した言葉だからです。「神経症」に相当するものとしてDSM-5では、不安性障害、身体表現性障害、解離性障害、摂食障害、適応障害などの用語が使われています。
一般的に発達障害と呼ばれる疾患群は、DSM-5では「神経発達症群 / 神経発達障害群」というカテゴリーに分類され、さらに7つに分けられています。
神経発達症群 / 神経発達障害群
- 知的能力障害群
- コミュニケーション症群 / コミュニケーション障害群
- 自閉スペクトラム症 / 自閉症スペクトラム障害
- 注意欠如・多動症 / 注意欠如・多動性障害
- 限局性学習症 / 限局性学習障害
- 運動症群 / 運動障害群
- チック症群 / チック障害群
言語症/言語障害
- 複数の様式の(すなわち、話す、書く、手話、あるいはその他)言語の習得および使用における持続的な困難さで、以下のような言語理解または言語産出の欠陥によるもの。
- 少ない語彙(単語の知識および使用)
- 限定された構文(文法および語形論の規則に基づいた文章を形成するために、単語と語の末尾を配置する能力)
- 話法(1つの話題や一連の出来事を説明または表現したり、会話をしたりするために、語彙を使用し文章をつなげる能力)における障害
- 言語能力は年齢において期待されるものより本質的かつ量的に低く、効果的なコミュ二ケーション、社会参加、学業成績、または職業的能力の1つまたは複数において、機能的な制限をもたらしている。
- 症状の始まりは発達期早期である。
- その困難さは、聴力またはその他の感覚障害、運動機能障害、または他の身体的または神経学的疾患によるものではなく、知的能力障害(知的発達症)または全般的遅延によってうまく説明されない。
語音症/語音障害
- 会話にわかりやすさを妨げ、または言語的コミュ二ケーションによる意志伝達を阻むような、語音の産出に持続的な困難さがある。
- その障害は効果的なコミュ二ケーションに制限をもたらし、社会参加、学業成績、または職業的能力の1つまたは複数を妨げる。
- 症状の始まりは発達期早期である。
- その困難さは、脳性麻痺、口蓋裂、聾、難聴などのような先天性または後天性の疾患、頭部外傷、他の医学的疾患または神経疾患などによるものではない。
小児期発症流暢症(吃音)/小児期発症流暢障害(吃音)
- 会話の正常な流暢性と時間的構成における困難、その人の年齢や言語技能に不相応で、長期間にわたって続き、以下の1つ(またはそれ以上)のことがしばしば明らかに起こることにより特徴づけられる。
- 音声と音節の繰り返し
- 子音と母音の音声の延長
- 単語が途切れること(例:一つの単語の中での休止)
- 聴き取れる、または無言状態での停止(発声を伴ったまたは伴わない会話の休止)
- 遠回しの言い方(問題の言葉を避けて他の単語を使う)
- 過剰な身体的緊張とともに発せられる言葉
- 単音節の単語の反復(例:「I-I-I-I see him」)
- その障害は、話すことの不安、または効果的なコミュ二ケーション、社会参加、学業的または職業的遂行能力の制限のどれか1つ、またはその複数の組み合わせを引き起こす。
- 症状の始まりは発達期早期である。〔注;遅発性の症例は307.0(F98.5)成人期発症流暢症と診断される〕
- その障害は、言語運動または感覚器の欠陥、神経損傷(例:脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷)に関連する非流暢性、または他の医学的疾患によるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されない。
社会的(語用論的)コミュニケーション症/社会的(語用論的)コミュニケーション障害
- 言語的および非言語的なコミュニケーションの社会的使用における持続的な困難さで以下のうちすべてによって明らかになる。
- 社会的状況に適切な様式で、挨拶や情報を共有するといった社会的目的でコミュニケーションを用いることの欠陥
- 遊び場と教室とで喋り方を変える、相手が大人か子どもかで話し方を変える、過度に堅苦しい言葉を避けるなど、状況や利き手の要求に合わせてコミュニケーションを変える能力の障害
- 会話で相づちを打つ、誤解された時に言い換える、相互関係調整するための言語的および非言語的な合図の仕方を理解するなど、会話や話術のルールに従うことの困難さ
- 明確に示されていないこと(例:推測すること)や字義どおりでなかったりあいまいであったりする言葉の意味(例:慣用句、ユーモア、隠喩、解釈の状況によっては複数の意味をもつ語)を理解することの困難さ
- それらの欠陥は効果的なコミュニケーション、社会参加、社会的関係、学業成績、および職業的遂行能力の一つまたは複数に機能的制限をもたらす。
- 症状は発達期早期より出現している。(しかし、能力の限界を超えた社会的コミュニケーションが要求されるまでは、その欠陥は完全に明らかにならないかもしれない)
- その症状は他の医学的または神経疾患、および言語の構造や文法の領域における能力の低さによるものはなく、自閉スペクトラム症、知的能力障害(知的発達症)、全般的発達遅延、および他の精神疾患ではうまく説明されない。
特定不能のコミュ二ケーション症/特定不能のコミュ二ケーション障害
このカテゴリーは臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こすコミュ二ケーション症に特徴的な症状が優勢であるが、コミュ二ケーション症、あるいは神経発達症群のいずれかの疾患の診断基準も満たさない場合に適用される。特定不能のコミュ二ケーション症のカテゴリーは、臨床家が、コミュ二ケーション症または特定の神経発達症の基準を満たさないとする理由を特定しないことを選択する場合、およびより特定の診断を下すのに十分な情報がない状況において使用される。
自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害
- 複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的な欠陥があり、現時点または病歴によって、以下により明らかになる。(以下の例は一例であり、網羅したものではない)
- 相互の対人的-情緒的関係の欠落で、例えば、対人的に異常な近づき方や通常の会話のやりとりのできないことといったものから、興味・情動・または感情を共有することの少なさ、社会的相互反応を開始したり応じたりすることができないことに及ぶ。
- 対人的相互反応で非言語的コミュニケーション行動を用いることの欠陥、例えば、統合のよくない言語的と非言語的コミュニケーションから視線を合わせることと身振りの異常、または身振りの理解やその使用の欠陥、顔の表情や非言語的コミュニケーションの完全な欠陥に及ぶ。
- 人間関係を発展させ、維持し、それを理解する事の欠陥で、例えば、さまざまな社会的状況にあった行動に調整することの困難さから、想像上の遊びを他者と一緒にしたり友人を作ることの困難さ、または仲間に対する興味の欠如に及ぶ。
- 行動、興味、または活動に限定された反復的な様式で、現在または病歴によって、以下の少なくとも2つにより明らかになる。(以下の例は一例であり、網羅したものではない)
- 常同的または反復的な身体の運動、物の使用、または会話(例:おもちゃを一列に並べたり物を叩いたりするなどの単調な常同運動、反響言語、独特な言い回し)
- 同一性への固執、習慣への頑ななこだわり、または言語的・非言語的な儀式的行動様式(例:小さな変化に対する極度の苦痛、移行することの難しさ、柔軟性に欠ける思考様式、儀式のようなあいさつの習慣、毎日同じ道順をたどったり、同じ食物を食べたりすることへの要求)
- 強度または対象において異常なほど、きわめて限定され執着する興味(例:一般ではない対象への強い愛着または没頭、過度に限局したまたは固執した興味)
- 感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ、または環境の感覚的側面に対する並はずれた興味(例:痛みや体温に無関心のように見える、特定の音または触感に逆の反応をする、対象を過度に嗅いだり触れたりする、光または動きを見ることに熱中する)
- 症状は発達早期に存在していなければならない。(しかし、社会的要求が能力の限度を超えるまでは症状は完全に明らかにならないかもしれないし、その後の生活で学んだ対応の仕方によって隠されている場合もある)
- その症状は社会的・職業的、または他の重要な領域における現在の機能に臨床的に意味のある障害を引き起こしている。
- これらの障害は、知的能力障害(知的発達症)または全般的発達遅延では上手く説明されない、知的能力障害と自閉スペクトラム症はしばしば同時に起こり、自閉スペクトラム症と知的能力障害併存の診断を下すためには社会的コミュニケーションが全般的な発達の水準から期待されるものより下回ってはならない。
注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害
- 1および/または2によって特徴づけられる、不注意および/または多動性-衝動性の持続的な様式で、機能または発達の妨げになっているもの;
- 不注意:以下の症状のうち6つ(またはそれ以上)が少なくとも6ヶ月持続したことがあり、その程度は発達の水準に不相応で、社会的および学業的/職業的活動に直接、悪影響を及ぼすほどである。
注:それらの症状は、単なる反抗的行動、挑戦、敵意の表れではなく、課題や指示を理解できないことでもない。青年期後期および成人(17歳以上)では、少なくとも5つ以上の症状が必要である。- 学業、仕事、または他の活動中に、しばしば綿密に注意することができない。または不注意な間違いをする。(例:細部を見過ごしたり、見逃してしまう。作業が不正確である)
- 課題または遊びの活動中に、しばしば注意を持続することが困難である。(例:講義、会話、または長時間の読書に集中し続けることが難しい)
- 直接話しかけられたときに、しばしば聞いていないように見える。(例:明らかな注意を逸らすものがない状況でさえ、心がどこか他所にあるように見える)
- しばしば指示に従えず、学業、用事、職場での業務をやり遂げることができない。(例:課題を始めるがすぐに集中できなくなる。また容易に脱線する。)
- 課題や活動を順序立てることがしばしば困難である。(例:一連の課題を遂行することが難しい。資料や持ち物を整理しておくことが難しい。作業が乱雑でまとまりがない。時間の管理が苦手、締め切りを守れない)
- 精神的努力の持続を要する課題(例:学業や宿題、青年期後期および成人では報告書の作成、書類にもれなく記入すること、長い文章を見直すこと)を従事することをしばしば避ける、嫌う、またはいやいや行う。
- 課題や活動に必要なもの(例:学校教材、鉛筆、本、道具、財布、カギ、書類、眼鏡、携帯電話)をしばしばなくしてしまう。
- しばしば外的な刺激(青年期後期および成人では無関係な考えも含まれる)によってすぐ気が散ってしまう。
- しばしば日々の活動(例:用事を足すこと、お使いをすること、青年期後期および成人では、電話を折り返しかける事、お金の支払い、会合の約束を守ること)で忘れっぽい。
- 多動症および衝動性:以下の症状のうち6つ(またはそれ以上)が少なくとも6ヶ月持続したことがあり、その程度は発達の水準に不相応で、社会的および学業的/職業的活動に直接、悪影響を及ぼすほどである。
注:それらの症状は、単なる反抗的態度、挑戦、敵意の表れではなく、課題や指示を理解できないことでもない。青年期後期および成人(17歳以上)では少なくとも5つ以上の症状が必要である。- しばしば手足をそわそわ動かしたりトントン叩いたりする。またはいすの上でもじもじする。
- 席についていることが求められる場面でしばしば席を離れる。(例:教室、職場、その他の作業場所で、またはそこにとどまることを要求される他の場面で、自分の場所を離れる)
- 不適切な状況でしばしば走り回ったり高い所へ登ったりする。(注:青年または成人では、落ち着かない感じのみに限られるかもしれない)
- 静かに遊んだり余暇活動につくことがしばしばできない。
- しばしば“じっとしていない”またはまるで“エンジンで動かされているよう”行動する。(例:レストランや会議に長時間とどまることができないかまたは不快に感じる;他の人達には、落ち着かないとか、一緒にいることが困難と感じられるかもしれない)
- しばしばしゃべりすぎる。
- しばしば質問が終わる前に出し抜いて答え始めてしまう。(例:他の人達の言葉の続きを言ってしまう;会話で自分の番を待つことができない)
- しばしば自分の順番を待つことが困難である。(例:列に並んでいるとき)
- しばしば他人を妨害し、邪魔をする。((例:会話、ゲーム、または活動に干渉する;相手に聞かずにまたは許可を得ずに他人の物を使い始めるかもしれない;青年または成人では、他人のしていることに口出ししたり、横取りしたりすることがあるかもしれない)
- 不注意:以下の症状のうち6つ(またはそれ以上)が少なくとも6ヶ月持続したことがあり、その程度は発達の水準に不相応で、社会的および学業的/職業的活動に直接、悪影響を及ぼすほどである。
- 不注意または多動性-衝動性の症状のうちいくつかが12歳になる前から存在していた。
- 不注意または多動性-衝動性の症状のうちいくつかが2つ以上の状況(例:家庭、学校、職場;友人や親せきといるとき;その他の活動中)おいて存在する。
- これらの症状が、社会的、学業的、または職業的機能を損なわせているまたはその質を低下させているという明確な証拠がある。
- その症状は、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではなく、他の精神疾患(例:気分障害、不安症、解離症、パーソナリティ障害、物質中毒または離脱)ではうまく説明されない。
他の特定される注意欠如・多動症/他の特定される注意欠如・多動性障害
このカテゴリーは臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こす注意欠如・多動症に特徴的な症状が優勢であるが、注意欠如・多動症または神経発達症の診断分類における何らかの障害の基準を完全に満たさない場合は適応される。他の特定される注意欠如・多動症のカテゴリーは、臨床家が、その症状が注意欠如・多動症またはなんらかの神経発達症の基準を満たさないという特定の理由を伝える選択をする場合に使用される。これは、「他の特定される注意欠如・多動症」の後に特定に理由(例:「不十分な不注意症状」)を記録することによって行われる。
特定不能の注意欠如・多動症/特定不能の注意欠如・多動性障害
このカテゴリーは、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こす注意欠如・多動症に特徴的な症状が優勢であるが、注意欠如・多動症または神経発達症の診断分類におけるなんらかの障害の基準を完全には満たさない場合に適応される。特定不能の注意欠如・多動症のカテゴリーは、臨床家が、注意欠如・多動症またはなんらかの特定の神経発達症の基準を満たさないとする理由を特定しないことを選択する場合、およびより特定の診断を下すのに十分な情報がない状況において使用される。
限局性学習症/限局性学習障害
- 学習や学業的技能の使用に困難があり、その困難の対象とした介入が提供されているにもかかわらず、以下の症状の少なくとも1つが存在し、少なくとも6ヶ月持続していることで明らかになる:
- 不的確または速度が遅く、努力を要する読字(例:単語を間違ってまたはゆっくりとためらいがちに音読する。しばしば言葉を当てずっぽうに言う、言葉を発音することの困難さをもつ)
- 読んでいるものの意味を理解することの困難さ(例:文章を正確に読む場合があるが、読んでいるもののつながり、関係、意味するもの、またはより深い意味を理解していないかもしれない)
- 綴字の困難さ(例:母音や子音を付け加えたり、入れ忘れたり、置き換えたりするかもしれない)
- 書字表出の困難さ(例:文章の中で複数の文法または句読点の間違いをする、段落のまとめ方が下手、思考の書字表出に明確さがない)
- 数字の概念、数値、または計算を習得することの困難さ(例:数字、その大小、および関係の理解に乏しい、1桁の足し算を行うのに同級生がやるように数学的事実を思い浮かべるのではなく指を折って数える、算術計算の途中で迷ってしまい方法を変更するかもしれない)
- 数学的推論の困難さ(例:定量数問題を解くために、数学的概念、数学的事実、または数学的方法を適用することが非常に困難である)
- 欠陥のある学業的技能は、その人の暦年齢に期待されるよりも、著名にかつ定量的に低く、学業または職業遂行能力、または日常生活活動に意味のある障害を引き起こしており、個別施行の標準化された到達尺度おび総合的な臨床評価で確認されている。17歳以上の人においては、確認された学習困難の経歴は標準化された評価の代わりにしてよいかもしれない。
- 学習困難は学齢期に始まるが、欠陥のある学業的技能に対する要求が、その人に限られた能力を超えるまでは完全には明らかにならないかもしれない。(例:時間制限のある試験、厳しい締め切り期限内に長く複雑な報告書を読んだり書いたりすること、過度に重い学業的負荷)
- 学習困難は知的能力障害群、非矯正視力または聴力、他の精神または神経疾患、心理社会的逆境、学業的指導に用いる言語の習熟度不足、または不適切な教育的指導によってうまく説明されない。
発達性協調運動症/発達性協調運動障害
- 協調運動技能も獲得や遂行が、その人の生活年齢や技能の学習および使用の機会に応じて期待されているものよりも明らかに劣っている。その困難さは不器用(例:物を落とす、または物にぶつかる)、運動技能(例:物を掴む、はさみや刃物を使う、書字、自転車に乗る、スポーツに参加する)の遂行における遅さと不正確さによって明らかになる。
- 診断基準Aにおける運動技能の欠如は生活年齢にふさわしい日常生活活動(例:自己管理、自己保全)を著明および持続的に妨げており、学業または学校での生産性、就労前および就労後の活動、余暇、および遊びに影響を与えている。
- この症状の始まりは発達段階早期である。
- この運動技能の欠如は、知的能力障害(知的発達症)や視力障害によってはうまく説明されず、運動に影響を与える神経疾患(例:脳性麻痺、筋ジストロフィー、変性疾患)によるものではない。
常同運動症/常同運動障害
- 反復し、駆り立てられるように見え、かつ外見上無目的な運動行動(例:手を震わせるまたは手を振って合図する、身体を揺する、頭を打ちつける、自分にかみつく、自分の身体を叩く)
- この反復性の運動行動によって社会的、学業的、または他の活動が障害され、自傷を起こすこともある。
- 発症は発達期早期である。
- この反復性の運動行動は、物質や神経疾患の生理学的作用によるものではなく、他の神経発達症や精神疾患(例:抜毛症、強迫症)ではうまく説明されない。
発達検査・知能検査
ご相談や検査、資料をご希望される方は、ページ最下部の「発達検査や知能検査をご希望される方」よりお申込みください。
WISC-Ⅳ知能検査
Wechsler Intelligence Scale for Children Fourth Edition:ウェクスラー式知能検査Ⅳ
- 対象年齢は5歳0ヶ月〜16歳11ヶ月
- 知的発達状態をIQ(Intelligence Quotient:知能指数)で評価。全15の下位検査(基本検査10、補助検査5)で構成
- FSIQ(全検査IQ)、VCI(言語理解指標)、PRI(知覚推理指標)、WMI(ワーキングメモリー指標)、PSI(処理速度指標)の指数を算出し、子どもの知的発達の様相を多面的に把握できます。
- 合成得点(全検査IQ、指標得点)、下位検査評価点に加えて、7つのプロセス得点も算出でき、子どもの検査結果についてより詳しい情報が得られます。
- 所要時間1時間30分程度
日本版K-ABCⅡ
- 対象年齢は2歳6か月~18歳11か月
- 認知処理能力だけでなく、基礎学力(習得尺度)を個別式に測定できる検査
- 教育的または心理的な問題を抱える子どもにかかわりの深い、継時処理能力、同時処理能力、計画能力、学習能力、流動性推理、結晶性能力など幅広い能力を測定できます。
- 幼児や障害のある子どもでも知的活動を公平に測定できる。認知尺度及び習得尺度の充実・発展により、認知機能と習得度の関連性がより詳細に評価でき、発達障害児などのアセスメントに有効とされている。
ITPA(言語学習能力診断検査)
- 対象年齢は3歳0ヶ月~9歳11ヶ月。
- 言語性LD・聴覚認知的な発達を検査(受容過程)聞いて・見て、理解できていること、(表出過程)考えを言葉や動作で表すこと、(連合過程)概念や言語を内的操作(関連付け、組織化などの操作)する能力などを検査します。
新版K式発達検査2001
Kyoto Scale of Psychological Development 2001
- 対象年齢は新生児から成人まで。
- 「姿勢・運動領域」「認知・適応領域」「言語・社会領域」の3領域で構成。
- 通過年齢ごとに項目整理され、通過項目の数により得点を算出し、発達年齢換算表を用いて全領域または各領域ごとの発達年齢(Developmental Age:DA)が求められる。
- 検査日と被験者の生年月日より生活年齢(Chronologence Age:CA)を算出。
- 発達年齢と生活年齢を用いて、発達指数(Developmental Quotient:DQ)を求めることができる。
発達指数(DQ)=発達年齢(DA)/生活年齢(CA)×100(小数点以下は四捨五入)。
遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
- 対象年齢は新生児から4歳7ヶ月まで。
- 「移動運動」「手の運動」「基本的習慣」「対人関係」「発語」「言語理解」の6領域で構成。
- 各々の領域ごとに発達段階・年齢水準に沿った適切な課題が設定。
- 被検査者の生活年齢に近い課題から始め、出来ればその次の生活年齢相応の課題に進み、不合格の課題が3つ連続した時点でその領域の課題は終了する。
- 各領域の発達年齢をグラフ化し、プロフィールが得られる。
- 生活年齢より上にあれば良好発達、下にあれば遅滞と判断。
フロスティッグ視知覚発達検査
- 対象年齢は4歳0ヶ月~7歳11ヶ月
- 保育所、幼稚園、小学校低学年の子どもの視知覚上の問題点を発見し、適切な訓練を行うための検査。
- 問題行動、ろう、難聴、脳性小児まひ、知的障害、情緒障害、LD(学習障害)などの子どもにも実施できる。個別、集団いずれの方法でも行える。
- 次の5つの視知覚技能を測定する。
- 視覚と運動の協応
- 図形と素地
- 形の恒常性
- 空間における位置
- 空間関係
GATB(General Aptitude Test Battery:一般職業検査)
- 対象年齢は中学2年生~成人、紙筆検査で45~50分
- 9つの適性能力(知的能力・言語能力・数理能力・書記的知覚・空間判断力・形態知覚・運動共応・手先の器用さ・手腕の器用さ)を測定します。
- 制限時間内にできるだけ早く正確に回答する検査です。自己理解の促進とあわせて、進路(職業)探索のための資料として活用することができます。
YG性格検査
- 質問紙形式の性格検査、対象は小学生~高校生、所要時間30分程度。
- 性格を形成する12の項目(尺度)について、強弱の状態を測定し、検査結果をプロフィール化することによって、特性を類型的に判断できます。
- 抑うつ性/回帰性傾向/劣等感/神経質/客観性/協調性/攻撃性/一般的活動性/のんきさ/思考的外交/支配性/社会的外交の12因子から、性格特性を分析します。
発達検査や知能検査をご希望される方
発達検査や相談を希望される方は下記よりお申込みください。(検査・相談は事前予約が必要です)
【お申込み先】
※尚、検査はお子様の状況や目的によってこちらよりご提案をさせて頂きます。
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草津本校 077-565-7337
●10時~20時(火~金) 10時~18時(土)
大 阪 校 06-6225-7020
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