弊社も今までに数々の客様さまの太陽光発電システムの設置に携わらせていただきましたが、実は・・・自前の設備を所有していませんでした。 太陽光のメリットは充分に解っているもののお客様にお奨めする以上は、やはり自社でも「太陽光の威力」を体感しよう!ということでこの度、自社用の設備を設計・施工することにしました。

現在、太陽光発電設備の導入を思案されている方の参考になればと屋根置き型発電設備の設置に至るまでをご紹介させていただきます。

経済産業省 設備認定

まずは市場に溢れる太陽光関連機器の中から発電量、コスト等重視することや設置環境に合わせた機器を選定して一連のシステム(設備)構成をします。

今回は平成24年度固定価格買取制度の適用を受ける為に経済産業大臣に構成した設備を認定していただかなくてはなりません。採用する機器の仕様書や指定様式の申請書等、諸々の書類を経済産業省に提出しました。〈現在は電子申請となっています〉

その数日後・・・重々しい書類が届きました。無事に認定していただいたようです。

その名もニシデン1号発電所と命名しました。

ニシデン1号 設備認定通知(PDF:328KB)

電力会社 系統連携申込

次に認定された発電設備を電力会社の電力系統(送電線)に接続して売電しても良いですか?という旨の書類を電力会社に提出したところ「承諾します」という旨の書類が届きました。
ここでひとつ見落とし易いポイントとして太陽光発電システム販売業者に支払う代金以外に電力会社にも系統連係負担金なるものを支払う必要があることを覚えておいてください。これは売電用の電力量計器や引込み工事に掛かる費用で設備規模の大小や周囲の送電設備の環境により異なりますので注意してください。
今回は\39,027の負担金を要するということでした。

ニシデン1号 電力系統連係回答(PDF:233KB)

太陽電池架台

ニシデン1号発電所は普段、弊社の工事で活躍している作業車両を格納する鉄骨造ガレージの屋根上に設営することにしました。

ガルバニウム鋼板製の折板屋根に穴を開けることなく対候性に優れた溶融亜鉛めっきの溝型鋼をチャンネルベースとして敷設しました。

もともとこのガレージは発電システムを屋根上に設置することを想定した造りとはなっていないので太陽電池パネルを並べる骨格を造らなければなりません。そしてこのチャンネルベースは屋根上荷重を分散する役割も担っていて建物への負担を抑えた設計となっています。

施工業社選定の際は建物への影響も考慮した提案のできる業者を選ばれると良いと思います。

太陽光発電はその名のとおり太陽光を電気エネルギーに変えるものです。よって、いかに太陽光をパネルに浴びせられるかが重要な課題となります。砂塵の堆積や積雪による光の遮断が発電量を低下させる要因となるのでパネルに斜度を設けることとしました。溶融亜鉛めっきの三角ブラケットをチャンネルベースに取付けて傾斜架台の完成です。
極寒のなか、ボルト締め作業をしてくれた当社スタッフのY君、ご苦労様でした。

太陽電池パネル荷揚げ

時は太陽光ブーム真っ只中、太陽光関連機器が品薄状態のなかでニシデン1号発電所の為にパワーコンディショナや電池モジュールを供給していただいたメーカー関係者の皆様方、本当にありがとうございました。
そんな貴重な電池パネルも直接吊り上げたりでもしたらパネルに圧力がかりフレームが歪んだり、電池セルが破損したりで良いことはありません。当社では電池パネルに側圧がかからないように専用の吊具を使用して荷揚げを行います。

積算電力量計BOX取付

ガレージの外壁色にマッチするステンレス製のメーターBOXを取付けました。
上段が売電用のメーターで、積算された発電量が表示されます。
メーターBOXは電力会社に検針してもらい易い場所に設置しましょう。

太陽電池パネル設置

今回採用した太陽電池モジュールは変換効率18.2%の優れモノ。
パナソニック社製のHIT233wを48枚使用して電池総容量は11.184Kwとなりました。
専用ケーブルの配線も終わり屋根上の準備は整いました。

系統連係開始!

次は屋内工事です。5.5Kwのパワーコンディショナと4回路の接続箱を2組取付けました。
何気なく並んでいる機器ですが、左右及び上下に規定のスペースが確保されていることが機器保証の条件ともなりますので注意しましょう。
諸々の試験と試運転調整を経て平成25年3月に電力系統連係(売電)開始しました。

ニシデン1号 発電中

今年3月に売電を始めていまや10月となりました。その間7ヶ月で10,800Kwの売電を達成しました。当初シュミレーションの1.3倍以上の発電量です。下世話な話ですが電力会社との契約単価(税込¥42)を乗じると¥450,000以上を売り上げたことになります。 

下世話な話ですが電力会社との契約単価(税込¥42)を乗じると¥450,000以上を売り上げたことになります。
今後もニシデン1号の発電量を報告していきたいと思います。

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