今回は弊社の作業車両の整備でもお世話になっている車屋の社長さんからご依頼いただいた太陽光発電システムを紹介させていただきます。
この社長さんには車の修理をお願いする他、ゴルフを教えていただいたり、夜遊び等・・・公私共にお世話になっております。
コトの発端も昨年の秋頃、ゴルフのラウンド中に「ウチも太陽光発電したいなぁ!」とおもいつきのように言われたのが始まりでした(笑)
数ある施工業者の中から当社を選んでいただいてありがとうございます。当然のことですが最高のシステムを創り上げたいと思っておりますので宜しくお願いします。
設置予定地は住宅地の一角で、高台となっており遊休地にしておくのは勿体ないような場所でした。前面道路は車通りも多く、こんな一等地に設備を設置していただけるとは有り難い限りです。
設備の提案段階の時も、豪快な社長さんは
「任せとくわ!」 の一点張り、
希望の電池容量でも聞いたものなら
「いっぱい(電池)並べて!」 と言われるだけ・・・
設計者泣かせの施主さんです。
設置予定地は以前、車両の展示場にされていたこともあって既にアスファルト舗装が施されていましたが、排水溝やスロープ等、太陽電池架台の障害となる構造物も多数見られました。
敷地面積を実測したところ設置可能な範囲は350平米にも満たない面積で、通常の架台で配置すると35Kw程度の電池容量が想定されます。しかし、お施主さんが希望される『いっぱい』=『低圧連係Maxの50Kw』 には遠く及びません...
そこで思案した結果、50Kw相当分のパネルを一面設置する設計で進めることにしました。
基本設計は決まったものの、限られた予算のなかで産業用の大判パネルを縦に10段、横に20列配列できる特殊な架台を引き受けてくれる架台メーカーが見つかりません。
でも絶対にこのプロジェクトを成功させたかった私はやっと協力していただけそうな架台製作者に辿り着きました。
その架台製作の担当者の第一声も「じゅっ、十段ですか!? 」と初めは難色を示されましたが弊社の熱意とお施主さまの希望を伝えたところ、「やってみましょう!」と快諾?いただけました。
その後、何度も基礎の配置替えと強度計算を繰り返し、度重なる架台設計者との打合せを経て、念願の「50Kwパネル一面架台」の組立てが始まりました。
しかし、また問題が...車やの社長さんが視察という名目で遊びにくるのです(笑)
お話好きの施主さん。しばしの休憩と思いきや話が終わりません。お施主さんが来る度に作業は中断。しまいには当社の作業員も引き連れて、昼食をご馳走していただいたり、本当にありがとうございます。でも...作業が進みません!!
そんな作業妨害をかわしながら、なんとか太陽電池パネルとパワーコンディショナの設置まで終えることができました。
今回もこの案件に、ご協力いただきました各分野の技術者やメーカー関係者のお陰をもちまして当社としても自信を持ってお施主様に引き渡せる設備が完成しました。本当に有難いことです。
こうして発電体制は整いましたが、設備と電力会社系統との接続工事を終えていただいただかないと発電電力の売電には至りません。
電力会社に催促の問い合わせをすると、「この時期は同様の工事が集中しており、お客様にはご迷惑をおかけしています」とのことでしたが数日後に工事を終えていただくことができました。
電力会社から指定された保護継電器の整定値設定も終え、売電を開始できるようになりました。
パワーコンディショナ内液晶パネルを『連係運転開始』位置に合わせてENTボタンを押すことによって発電設備稼動が始まるのですが・・・そこはやっぱりお施主さんの出番でしょう!
4月15日、施主さんの連係操作により『カチャン』という小気味良い連係用開閉器の動作音と共に売電が始まりました。
当日は天気も良く瞬間発電量として45kw/hに迫る勢いで、今後の積算発電量が楽しみです。
こうして無事に物件のお引渡しは終わったのですが、「太陽光発電設備」とは20年以上の稼動を見据えた設備です。お客様との本当のお付き合いはこれからだと思っております。
今後も時折、設備の保守に立ち寄らせていただきますので宜しくお願いします。